キヲレの仲間たち 〜 広重美術館 〜

 みなさま、はじめまして。山形県天童市にある広重美術館で学芸員として働いている梅澤と申します。広重美術館は、東海道五十三次で有名な歌川(安藤)広重を中心とした浮世絵の専門美術館として平成9年にオープンした小さな美術館です。私の主な仕事は、作品と関連する資料全般の管理、毎月変わる展示の企画、展示作業、作品解説、イベントやワークショップの企画・運営ですが、たまに受付にも立ち、併設のコーヒーショップでコーヒーを煎れることもあります。つまり、何でもするということです。そんな私ですがこの美術館に関わらせていただいている中で、日ごろ仕事を通して大切にしたいと思っていること、心がけていることをちょっとご紹介させていただこうと思います。

広重の作品や美術館を通して・・・

 広重といえば、四季折々にさまざまな表情をみせる豊かな日本の風土やそこに息づく人々、草花や愛らしい小動物など数多くの詩情に満ちた作品を描き、今なおたくさんの人々に愛されつづけている浮世絵師です。よく、なぜ広重の美術館が天童に?との質問をいただきますが、天童と広重とは「天童広重」という作品を通した意外なご縁があり、それがきっかけで美術館が誕生しました。

 開館当初は、みんなが手探り状態の中にいながら、美術館とはこうあるべきもの、といった気負いもありましたし、広重の魅力や浮世絵をより分かり易く、と求めるあまり解ってほしいという気持ちが前に出て沢山の解説をつけようとしてきました。ですが、日々作品をみつめ、作品に触れ、お客様と関わらせていただく中で、スタッフの意識も変わりはじめました。

 お客様はこの美術館に何を求めていらして下さるんだろう、私たちが広重の作品や美術館を通して本当に発信・表現したいことって何なのだろう…

広重美術館 深川

『本当に大切』と感じられる芯を持つこと。

 そこに向き合いはじめた途端、いろんな事が動き出しました。スタッフ皆が本当の自分をさらけ出しながらのミーティングを重ねるたび、沢山の鎧でがんじがらめになっている「自分」と出会いました。何かをやめる、ということは何か新しいことを始めるのと同じくらい大変な作業なのですね。私にはとても勇気のいることでしたが、こだわりを一つ一つはがしていくと、不思議なことに展示のコンセプトもシンプルなものに変わっていきました。現在では学芸員による詳しい解説をご希望の方にはその都度ご案内しますが、解説パネルは必要最小限にし、ゆったりとした空間の中でご覧になる方それぞれが一つ一つの作品を楽しみ、味わい、何かを感じ取れるお手伝いができれば、という思いで展示やイベントの企画をさせていただいています。

 私、そして私たちが大切にしたいと思っていることは、「自分が」というところから離れた『本当に大切』と感じられる芯を持つこと。そして、とことん楽しむこと。変わらない芯を持ちながら、常に変化していける柔軟さがあったら、仕事だけでなく、生活の基本である家族やそれに繋がる世界でも同じなんだと学ばせてもらっています。

 これからも、心から信頼しあえる仲間たちとともに、浮世絵や人々が生きていく知恵の詰まった江戸時代を通して、作品、スタッフそしてお客様と共に創り、育ち、学び合えるひらかれた美術館になることを願っています。

メッセージ From 未来

広重美術館

広重美術館 ロビー

人と自然が互いに無理をかけず共存していた江戸時代の生活、清々しい自然やそこに息づく生き物、人々の営み…。
日常からちょっと離れて、ゆったり、じっくり広重・ 江戸の世界を味わっていただけますように。

山形県天童市鎌田本町1-2-1
TEL. 023-654-6555 FAX. 023-654-6554

http://www.hiroshige-tendo.jp

 

コーヒーショップばれん

コーヒーショップばれん

ミュージアムショップ

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企業組合キヲレ
山形県天童市鎌田本町二丁目5番40号
TEL 023-651-4521 FAX 023-651-4521
http://www.kiole.net/