自然環境について 〜地球をいたわる毎日の暮らしへ〜

 暖かだったこの冬、あちこちで「今年は雪がなくてよかったね…」という会話が交わされました。でもそうした言葉の端に、今までには感じなかったような、地球温暖化への漠然とした不安を多くの人がかもし出していたように観じました。つい二年前までは、どんなに目にし、耳にしても他人事のように感じていたこと、自分に直接降りかかることとは想像していなかったこと、それが、知らず知らずのうちに目の前に現れたような感じです。地球温暖化は今、どうなっているのでしょうか?そして、私たちはこれからどうしていくことが必要なのでしょうか?

 ご存知の通り、地球温暖化や環境の破壊が社会で唱えられるようになってから、すでに40年近くが経ちました。その間、事態に気づいた多くの方が自らのライフスタイルを変え、少しでもそれを伝えようと活動なさいました。近年では、電化製品を始め、生活のいたるところでリサイクルやエコロジーが当たり前となり、私たちの日常にも、少しずつ定着し始めて来ました。でも、それもある意味始まったばかりですね。実際には、地球環境破壊は速度を増して進行しています。そしてどんなに取り組みがなされていても、地球環境の根本的な改善にはなっていかない、という報告があります。いったいなぜなのでしょう? そしてそもそも、環境問題はなぜ起こったのでしょう。また、何のために…。

 それはまさに私たち人間が、自我と欲を満たすために地球から多くの資源を取り出し、利用したことにあります。人間は智慧と頭脳を活かして、他の生物や存在をコントロールすることができるようになりました。ヒトが生態系のピラミッドの頂点に位置するのはそのためです。それは、人間の考え方次第で他のあらゆる生命の生死もが人の手にゆだねられていることになります。…その結果、今、地球上で何百種類もの動植物が絶滅してしまいました。本来、上に立つ存在の役割とは、人間社会で言えば、すべての人々が等しく生命の尊厳を守られ、協力し合い、分かち合い、共に成長しながら生きていけるよう、他を思い、細やかな調整を行っていくことではないでしょうか。ならば、自然界においても、人はその智慧と秩序(理性に基づいたルール)を活かして動物、植物、鉱物、空気、水、光…他のあらゆる存在が常に自立して(他をおかすことなく)協力し合い、循環し、共に成長し、進化しながら生きていけるよう、精妙な調整を行っていくことが本来の役割といえるでしょう。

 私たちは、人間以外の存在にも自分たちと同じ意識と意思があるということを基本的には認めていないように思います。(家族同様に暮らす動物さんたちを除いては…)まして、それを尊重することなどは以ての外…。
 現実には社会を創る大半の人々の意識は、日常の快適さの追求や人間だけの都合に合せて、如何に地球資源や動植物を利用し、作り変えていくかということに向けられています。製品開発、品種改良、それらの恩恵を受けて私たちは生活させていただいていますが、それらの行いが他に及ぼす影響は現実的には予測不可能な状態にあります。すでに結果として判っていることでは、農薬問題や遺伝子組み換え問題、一部環境ホルモンの影響、狂牛病などがあげられますが、それらは、生物に対して病気という形で表面化しているからこそ気づかせていただける状態であり、その他の微生物や鉱物、水、音、光、空気といった、人間の感覚では感知しにくい存在においてはどの程度歪んでいるか、さらに、後世人間や地球全体にどんな影響となって具現化するかは判っていない現状です。

 ただ、私たちはイメージすることは出来ると思います。仮にもし、この世に、人の上に立つ存在があり、自分たちが今の人間が他の存在にしているようなことと同じようなことをされたとしたら…どう、思われますか?私たちはどんなに傷つき、苦しめられ、人間としての生態系が歪められ、狂わされることでしょう。その先にあるものは…
  
  数年前、京都の円山公園の桜の樹を長年診続けている樹医の方がテレビで話していた事がありました。『ここ数年、桜の花房が開く前に枝からどんどん落ちてしまう。そんなことは今までなかった。地球はおかしくなってしまったのだ。人間のために。桜は、自然は、必死になってそれを伝えようとこうして警鐘を鳴らし続けているのを、何故観ようとはしないのか…』…目の前に起こる現象が何故、何のために起きているのか、この言葉の中に答えが隠されているような気がしませんか?
  地球環境問題は単に原因に対する結果だけではなく、自然が私たち一人一人の生き方、心、意識の根源に向けられている人間以外の存在からの精一杯のメッセージなのだと思います。近年は、人間同士、自分自身までも傷つけてしまう残酷で悲しいニュースが後を絶ちません。終わりのない戦争、紛争、殺人、後を断たないいじめ、自殺…。コミュニケーションの欠如は、人と人、自分自身と向き合うことに対しても当てはまっています。

 もし人が他の人々や動物や植物、あらゆる存在と心を通わせ、会話しながら共に生きていくことができたら…。そう、たぶん今、最も大切なことの一つに心と心のコミュニケーション、「いのち」への「いたわりと愛」があるように思います。自分さえ、人間さえよければいいという、自我や欲を満たそうとする意識から、互いを思いやる真心のコミュニケーションを土台とした社会が生まれれば、その中の人の思い、考え方によって、今と全く違う世界が生まれていくのではないでしょうか。

 争いの一切ない、安らいだ中に、喜びのあふれる毎日が訪れるかもしれません。夢物語のようですが、それは、一人一人が未来にどう生きたいか、そのためにまず自分が出来ることは何かを考え、その一つでも、今から実行する。その意識を変えるだけで夢は実現可能な社会となっていきます。何故なら、この世の中はすべて、私たち人間の考え、思い、意識によって作られているからです。

 地球環境問題は単に人によって生み出された原因に対する結果だけではなく、自然が私たち一人一人の生き方、心、意識の根源に向けられている人間以外の存在からの精一杯のメッセージなのだと思います。そのメッセージに私たちは肩肘を張らずに、静かに耳を傾けてみませんか? そう、コミュニケーションの第一歩です。

 思い出してみてください。川のせせらぎ、季節ごとの空気の匂い、花々の表情、動物のしぐさ…素直な気持ちで、優しい思いで見つめていたら、何かを感じたこと、ひらめいたことはありませんか?心を無にして素直に、謙虚に向き合ったとき、答えは直観、ひらめきという形で私たちにメッセージを伝えてくれるようです。その心に浮かんだ本当に必要なことを、やはり素直に、謙虚に形にして行く。その小さな一歩から、新しい未来への創造は始まるように思います。

平成19年5月7日

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